日本から世界へ 抗悪性腫瘍剤 ティーエスワン®(TS-1)

日本で実施された胃がん化学療法における多施設共同臨床第III相試験の結果がThe New England Journal of Medicine(NEJM)・THE LANCET Oncologyという著名な医学雑誌に相次いで報告されました. これらの試験はいずれもTS-1(R)を評価したものです. このように, 本邦で開発された経口抗がん剤であるTS-1(R)が, 日本のみならず海外の学会などでも広く注目を集めるようになりました. ここでは大鵬薬品工業株式会社が開発したTS-1(R)についてその開発経緯および薬剤の特徴を簡単にご紹介します. 開発の経緯 TS-1(R)はバイオケミカルモジュレ...

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Published in医療 Vol. 62; no. 8; pp. 458 - 459
Main Author 大鵬薬品工業株式会社, 関東学術部
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 国立医療学会 20.08.2008
国立医療学会
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Summary:日本で実施された胃がん化学療法における多施設共同臨床第III相試験の結果がThe New England Journal of Medicine(NEJM)・THE LANCET Oncologyという著名な医学雑誌に相次いで報告されました. これらの試験はいずれもTS-1(R)を評価したものです. このように, 本邦で開発された経口抗がん剤であるTS-1(R)が, 日本のみならず海外の学会などでも広く注目を集めるようになりました. ここでは大鵬薬品工業株式会社が開発したTS-1(R)についてその開発経緯および薬剤の特徴を簡単にご紹介します. 開発の経緯 TS-1(R)はバイオケミカルモジュレーションを利用した経口抗がん剤として大鵬薬品工業株式会社で創薬されました. 開発にあたって「がん特異性の高い薬剤」をテーマとし, それを実現するために, 効果および毒性の発現メカニズムが生化学的に解明されている薬剤として5-フルオロウラシル(5-FU)に着目しました.
ISSN:0021-1699
1884-8729
DOI:10.11261/iryo1946.62.458