セラピーマスターを用いた集団体操 体幹機能とバランス能力に着目して

高齢者における転倒は年間に10_から_40%程度と報告されている。また歩行可能であった高齢者の19%が転倒による骨折後に歩行不能となっているとの報告もある。このようなことからも、重篤なADL能力低下を生じる危険性が高い転倒を未然に防ぐことが重要となる。 加齢に伴い感覚系や運動要素(筋力・平衡性・協調性・持久力・柔軟性)の低下が生じ、中でもバランス能力の低下は大きいとされている。さらにバランス能力の指標となる重心動揺は加齢や転倒と相関があるとされている。また、動作や立位保持における姿勢筋である体幹筋の重要性が報告されている。そこで今回、転倒予防のためのトレーニングとして、体幹筋の促通に着目してセ...

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Published in九州理学療法士・作業療法士合同学会誌 p. 46
Main Authors 櫻井, ゆかり, 村上, 章子, 岡田, 朋子, 木下, 健一郎, 米倉, 裕樹
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 九州理学療法士・作業療法士合同学会 2003
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ISSN0915-2032
2423-8899
DOI10.11496/kyushuptot.2002.0.46.0

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Summary:高齢者における転倒は年間に10_から_40%程度と報告されている。また歩行可能であった高齢者の19%が転倒による骨折後に歩行不能となっているとの報告もある。このようなことからも、重篤なADL能力低下を生じる危険性が高い転倒を未然に防ぐことが重要となる。 加齢に伴い感覚系や運動要素(筋力・平衡性・協調性・持久力・柔軟性)の低下が生じ、中でもバランス能力の低下は大きいとされている。さらにバランス能力の指標となる重心動揺は加齢や転倒と相関があるとされている。また、動作や立位保持における姿勢筋である体幹筋の重要性が報告されている。そこで今回、転倒予防のためのトレーニングとして、体幹筋の促通に着目してセラピーマスター(Nordisk Terapi社製)を用いた体操(集団体操)を考案、実施し、体操実施前後の立位バランスの変化を足圧中心点(COP)軌跡長の比較により検証し、有効性を得たので報告する。
ISSN:0915-2032
2423-8899
DOI:10.11496/kyushuptot.2002.0.46.0