免疫化学的測定法による前立腺酸性フォスファターゼ 第3報 前立腺癌患者および他臓器癌患者における検討ならびに従来法との比較検討

前立腺酸性フォスファターゼ (PAPase) 活性のみを測定する免疫化学的方法を用いて, 前立腺癌患者26例, 他臓器癌患者13例 (腎細胞癌3例, 膀胱腫瘍5例, 肝癌5例) の PAPase 活性を測定し, 第2報において報告した前立腺肥大症患者の PAPase 活性と比較検討した. また, 同時に全酵素活性値, L-tartrate 阻害による PAPase 活性も測定し検討した. 全酵素活性値, L-tartrate 阻害による PAPase 活性の検討では, 前立腺癌患者の stage T1T2群は前立腺肥大症患者, 他臓器癌患者と比較した場合には差を認めなかつたのに対し, 免疫化学...

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Published in日本泌尿器科學會雑誌 Vol. 73; no. 5; pp. 609 - 618
Main Authors 酒井, 俊助, 加藤, 直樹, 嶋津, 良一, 土井, 達朗, 清水, 保夫, 河田, 幸道, 西浦, 常雄, 沢田, 英夫
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 社団法人 日本泌尿器科学会 20.05.1982
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Summary:前立腺酸性フォスファターゼ (PAPase) 活性のみを測定する免疫化学的方法を用いて, 前立腺癌患者26例, 他臓器癌患者13例 (腎細胞癌3例, 膀胱腫瘍5例, 肝癌5例) の PAPase 活性を測定し, 第2報において報告した前立腺肥大症患者の PAPase 活性と比較検討した. また, 同時に全酵素活性値, L-tartrate 阻害による PAPase 活性も測定し検討した. 全酵素活性値, L-tartrate 阻害による PAPase 活性の検討では, 前立腺癌患者の stage T1T2群は前立腺肥大症患者, 他臓器癌患者と比較した場合には差を認めなかつたのに対し, 免疫化学的方法による PAPase 活性の検討では有意に高かつた.
ISSN:0021-5287
1884-7110
DOI:10.5980/jpnjurol1928.73.5_609