臨床 Percutaneous transluminalcoronary angioplasty(PTCA) 手技, 適応, 有効性, 限界,合併症について
13例の狭心症患者にPTCA(percutaneous transluminalcoronary angioplasty)を施行した.性別は男10例,女3例,年齢は45歳から65歳,平均年齢53.5歳PTCA施行まて狭心症発作期間は平均15カ月であったが,12カ月未満が11例であった. PTCAを試みた冠動脈は左前下枝7例,右冠動脈5例,左回旋枝へのバイパスグラフトが1例で,冠動脈狭窄の程度は1例が75%で他はすべて90%以上の高度狭窄であった.ガイデングカテーテルの挿入部位は大腿動脈が8例,上腕動脈が5例であった.PTCAが施行しえたのは13例中5例であったが,施行しえた例では冠動脈狭窄が平...
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Published in | 心臓 Vol. 14; no. 10; pp. 1234 - 1240 |
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Main Authors | , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
公益財団法人 日本心臓財団
25.10.1982
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Summary: | 13例の狭心症患者にPTCA(percutaneous transluminalcoronary angioplasty)を施行した.性別は男10例,女3例,年齢は45歳から65歳,平均年齢53.5歳PTCA施行まて狭心症発作期間は平均15カ月であったが,12カ月未満が11例であった. PTCAを試みた冠動脈は左前下枝7例,右冠動脈5例,左回旋枝へのバイパスグラフトが1例で,冠動脈狭窄の程度は1例が75%で他はすべて90%以上の高度狭窄であった.ガイデングカテーテルの挿入部位は大腿動脈が8例,上腕動脈が5例であった.PTCAが施行しえたのは13例中5例であったが,施行しえた例では冠動脈狭窄が平均85%より48%へ減少し,自覚および他覚症状の改善が認められた.合併症は血管再建術を行った上腕動脈の血栓が2,冠動脈の内膜剥離が2,心筋梗塞が1の計4例,5個であった. PTCAの成功率は高くなく,合併症も少なくなかったが,有用な治療と思われた. |
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ISSN: | 0586-4488 2186-3016 |
DOI: | 10.11281/shinzo1969.14.10_1234 |