手術部位感染(SSI)発症後の治療期間とわれわれの治療

手術部位感染 (surgical site infection : SSI) は完全に予防することはできない, 重要な術後合併症である。 当科で行っている治療と創治癒期間について検討を行った。 対象と方法 : 当科へ治療を依頼された深部 SSI (deep incisional SSI : DI-SSI) 8 例, 臓器 ・ 体腔 SSI (organ / space SSI : OS-SSI) 7 例, 計15例を対象とした。 結果 : DI-SSIとOS-SSIでは平均創治癒期間は, それぞれ53.1日, 110.3日であった。 平均入院期間では, 39.3日, 72.7日であった。 形成...

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Published in創傷 Vol. 4; no. 1; pp. 36 - 40
Main Authors 松村, 一, 権東, 容秀, 渡辺, 克益, 井田, 夕紀子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本創傷外科学会 2013
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ISSN1884-880X
DOI10.11310/jsswc.4.36

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Summary:手術部位感染 (surgical site infection : SSI) は完全に予防することはできない, 重要な術後合併症である。 当科で行っている治療と創治癒期間について検討を行った。 対象と方法 : 当科へ治療を依頼された深部 SSI (deep incisional SSI : DI-SSI) 8 例, 臓器 ・ 体腔 SSI (organ / space SSI : OS-SSI) 7 例, 計15例を対象とした。 結果 : DI-SSIとOS-SSIでは平均創治癒期間は, それぞれ53.1日, 110.3日であった。 平均入院期間では, 39.3日, 72.7日であった。 形成外科関与から創治癒までの平均期間は, 49.1日, 90.6日であった。 治療方法は全体の73% の症例で陰圧閉鎖療法を単独, または併用して治療していた。 考察 : 発症早期より介入していたDI-SSIでは, 陰圧閉鎖療法を中心として治療を多角的に組み合わせることで比較的早期に治癒していた。
ISSN:1884-880X
DOI:10.11310/jsswc.4.36