脛骨顆外反骨切り術(TCVO)施行症例のDeformity analysis 術後外反不足例の検討

【はじめに】我々はK-L grade 3,4の内側型変形性膝関節症に対して脛骨顆外反骨切り術(TCVO)を行っているが,時に術後外反不足例を認めるためその原因を検討した.【対象と方法】2008年6月から2016年4月までにTCVOを行った78膝について術前後立位長尺X線にてmLDFA,MPTA,JLCA,%MAを計測した.さらに術後%MAが55%以下を外反不足群,55%より大きく65%以下の症例を至適矯正群としてX線計測値を比較検討した.【結果】全症例のmLDFAは平均88.2度であった.MPTAの術前および術後平均値はそれぞれ83.8度,92.7度,JLCAは4.3度,1.3度,%MAは14...

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Published in整形外科と災害外科 Vol. 66; no. 3; pp. 506 - 508
Main Authors 米倉, 暁彦, 岡崎, 成弘, 千葉, 恒, 木寺, 健一, 中添, 悠介, 尾﨑, 誠
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 西日本整形・災害外科学会 25.09.2017
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Summary:【はじめに】我々はK-L grade 3,4の内側型変形性膝関節症に対して脛骨顆外反骨切り術(TCVO)を行っているが,時に術後外反不足例を認めるためその原因を検討した.【対象と方法】2008年6月から2016年4月までにTCVOを行った78膝について術前後立位長尺X線にてmLDFA,MPTA,JLCA,%MAを計測した.さらに術後%MAが55%以下を外反不足群,55%より大きく65%以下の症例を至適矯正群としてX線計測値を比較検討した.【結果】全症例のmLDFAは平均88.2度であった.MPTAの術前および術後平均値はそれぞれ83.8度,92.7度,JLCAは4.3度,1.3度,%MAは14.0%,61.4%であった.外反不足群と至適矯正群で有意差を認めたのは術後MPTAのみであり,それぞれ平均90.4度,92.4度であった.【考察】至適アライメント獲得のためには,TCVOでも術後MPTAが重要と考える.
ISSN:0037-1033
1349-4333
DOI:10.5035/nishiseisai.66.506