67Ga肝集積低下例の検討

• Published in: RADIOISOTOPES Vol. 35; no. 9; pp. 473 - 477
• Main Authors: 沢田, 章宏, 吉田, 祥二, 上池, 修, 森田, 賢, 西岡, 正俊, 猪俣, 泰典, 浜田, 富三雄, 小原, 秀一, 小川, 恭弘, 前田, 知穂
• Format: Journal Article
• Language: Japanese
• Published: 公益社団法人 日本アイソトープ協会 01.09.1986
• ISSN: 0033-8303; 1884-4111
• DOI: 10.3769/radioisotopes.35.9_473

67Ga-citrateの肝臓への生理的集積低下につき検討した。高知医科大戦寸属病院における過去3年間の67Gaシンチグラフ碗行1525例中38例に肝集積低下がみられ, その原因をま化学療法19例, 肝機能障害13例, 異所性集積6例であった。化学療法ではcyclophosphamide, vincristine使用例が多く, 時期的には化学療法施行1週間以内に67Gaスキャンが行われた症例に肝集積低下が多かった。また, 化学療法施行例における67Ga肝集積低下例では有意差 (p<0.01: F test and t test) をもって血清鉄値が高く, UIBCが低下していた。Bekermanらは化学療法後の67Ga肝集積低下の機序として, 血清鉄値の上昇, キャリアタンパクの障害, 肝細胞障害, レセプタの障害の4因子を挙げているが, この中でも血清鉄値の影響が大きいことが推定される。