臨床 Prostaglandin E1による動脈管拡張,閉鎖阻止 長期間投与の試みと副作用

過去2年間に,肺動脈閉鎖を伴った9例に対し動脈管拡張を目的とし,Prostaglandin E1を経静脈投与した.投与後8例に動脈血酸素分圧の上昇を認め有効であった.合併奇形の存在,成長に伴う短絡手術手技・術後管理難易の変化,および動脈管壁器質化による永続する開存性などを考慮し,可能なかぎり長期投与を行った.投与中種々の副作用を認めたが血圧下降,低ナトリウム血症,発熱,痙攣が主なものであった.しかし,多くは対症的に克服できるものであった.また間歌投与法を取り入れることにより,副作用出現頻度も低下するように思われた....

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Published in心臓 Vol. 11; no. 5; pp. 507 - 513
Main Authors 郡, 建男, 宮崎, 勇, 小佐野, 満, 森川, 良行, 石井, 忠信, 木村, 和弘, 辻, 敦敏
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益財団法人 日本心臓財団 25.05.1979
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ISSN0586-4488
2186-3016
DOI10.11281/shinzo1969.11.5_507

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Summary:過去2年間に,肺動脈閉鎖を伴った9例に対し動脈管拡張を目的とし,Prostaglandin E1を経静脈投与した.投与後8例に動脈血酸素分圧の上昇を認め有効であった.合併奇形の存在,成長に伴う短絡手術手技・術後管理難易の変化,および動脈管壁器質化による永続する開存性などを考慮し,可能なかぎり長期投与を行った.投与中種々の副作用を認めたが血圧下降,低ナトリウム血症,発熱,痙攣が主なものであった.しかし,多くは対症的に克服できるものであった.また間歌投与法を取り入れることにより,副作用出現頻度も低下するように思われた.
ISSN:0586-4488
2186-3016
DOI:10.11281/shinzo1969.11.5_507