Er: YAGレーザーの窩洞形成への応用 コンポジットレジンとの適合性について

本研究はコンポジットレジン修復にEr: YAGレーザーによる窩洞形成を応用した場合の適合性についての検索を目的とし、レーザーを用いて窩洞形成を行いコンポジットレジン (Clearfil Liner Bond II, Clearfil AP-X) を充填した牛抜去歯に温度的負荷をかけ色素浸入試験を行った。また、ヒト抜去歯の象牙質切削面およびin vivoにおいて成犬歯牙に修復を施したコンポジットレジンと象牙質界面のSEM観察を行った。その結果、Er: YAGレーザー切削と高速回転切削を比較して、エナメル質の辺縁封鎖性に有意な差は認められず、象牙質-修復材料の界面観察においても良好に接着した像が観...

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Published in接着歯学 Vol. 16; no. 1; pp. 24 - 33
Main Authors 瀧澤, 雅一, 天谷, 哲也, 高橋, 賢, 清野, 栄治, 高瀬, 保晶, 平井, 義人, 石川, 達也
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本接着歯学会 27.02.1998
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Summary:本研究はコンポジットレジン修復にEr: YAGレーザーによる窩洞形成を応用した場合の適合性についての検索を目的とし、レーザーを用いて窩洞形成を行いコンポジットレジン (Clearfil Liner Bond II, Clearfil AP-X) を充填した牛抜去歯に温度的負荷をかけ色素浸入試験を行った。また、ヒト抜去歯の象牙質切削面およびin vivoにおいて成犬歯牙に修復を施したコンポジットレジンと象牙質界面のSEM観察を行った。その結果、Er: YAGレーザー切削と高速回転切削を比較して、エナメル質の辺縁封鎖性に有意な差は認められず、象牙質-修復材料の界面観察においても良好に接着した像が観察された。また、Er: YAGレーザーによる象牙質切削面では高速回転切削にみられるスミア層は観察されず、象牙細管が開口した状態が観察された。以上の結果より、Er: YAGレーザーによる窩洞形成の本実験に採用したコンポジットレジン修復システムへの適応性が示唆された。
ISSN:0913-1655
2185-9566
DOI:10.11297/adhesdent1983.16.24