腹腔内穿破した腸間膜デスモイド腫瘍の1例

32歳,女性.左下腹部痛自覚し当院受診.腹部CTにて約10cm大の腹腔内腫瘤認めた. 5日後腹部症状増悪したため,腫瘤破裂疑いにて緊急開腹術となった. 腹水多量にみられ,腫瘤は横行結腸を巻き込んでいた.また,一部壊死しており,それに伴う腹腔内穿破を認めた.これに対して,腫瘤を含めて横行結腸切除術施行.組織診断の結果は,腸間膜線維腫症(デスモイド腫瘍)であった. われわれは,腸間膜デスモイド腫瘍の腹腔内穿破という極めて稀な症例を経験した.若干の文献的考察を加えて,ここに報告する....

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Published in日本臨床外科学会雑誌 Vol. 66; no. 12; pp. 3076 - 3079
Main Authors 七部, 幸宏, 冨田, 雅史, 坂本, 一喜, 新保, 雅也, 林部, 章, 牧本, 伸一郎
Format Journal Article
LanguageEnglish
Japanese
Published 日本臨床外科学会 25.12.2005
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Summary:32歳,女性.左下腹部痛自覚し当院受診.腹部CTにて約10cm大の腹腔内腫瘤認めた. 5日後腹部症状増悪したため,腫瘤破裂疑いにて緊急開腹術となった. 腹水多量にみられ,腫瘤は横行結腸を巻き込んでいた.また,一部壊死しており,それに伴う腹腔内穿破を認めた.これに対して,腫瘤を含めて横行結腸切除術施行.組織診断の結果は,腸間膜線維腫症(デスモイド腫瘍)であった. われわれは,腸間膜デスモイド腫瘍の腹腔内穿破という極めて稀な症例を経験した.若干の文献的考察を加えて,ここに報告する.
ISSN:1345-2843
1882-5133
DOI:10.3919/jjsa.66.3076