研究会 HANPフォーラム2003 テーマ : 日本がリードする急性心不全治療― 心不全と神経体液性因子 hANPの心保護作用

PCI施行例でhANP(ハンプ(R))の左室機能に及ぼす効果を検討した結果,対照群(ニトログリセリン群;GTN)と比較して有意なLVEFの増加,LVEDVIの有意な増加抑制効果が認められた.hANPの作用機序について検討するため,ノルエピネフリン(NE),エンドセリン-1(ET-1)に対するhANPの効果を検討した結果,ET-1の有意な抑制が認められた.RAA系に対する効果については,hANPによる血漿レニン活性の抑制傾向,血漿アンジオテンシンII(Ang II)濃度の有意な抑制作用が認められた.血漿アルドステロン(ALD)濃度は,hANPによる有意な持続的抑制作用が認められ,hANPの左室リ...

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Published in心臓 Vol. 36; no. 1; pp. 56 - 60
Main Author 蔦本, 尚慶
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益財団法人 日本心臓財団 15.01.2004
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Summary:PCI施行例でhANP(ハンプ(R))の左室機能に及ぼす効果を検討した結果,対照群(ニトログリセリン群;GTN)と比較して有意なLVEFの増加,LVEDVIの有意な増加抑制効果が認められた.hANPの作用機序について検討するため,ノルエピネフリン(NE),エンドセリン-1(ET-1)に対するhANPの効果を検討した結果,ET-1の有意な抑制が認められた.RAA系に対する効果については,hANPによる血漿レニン活性の抑制傾向,血漿アンジオテンシンII(Ang II)濃度の有意な抑制作用が認められた.血漿アルドステロン(ALD)濃度は,hANPによる有意な持続的抑制作用が認められ,hANPの左室リモデリング抑制効果への関与が示唆された.最近,ALDの左室リモデリングへの関与が指摘されている. 急性心筋梗塞患者のPCI直後における,ACE阻害薬+抗ALD薬(スピロノラクトン)併用群の左室リモデリング改善効果について検討した結果,ALD抑制による有意な改善効果が認められた.
ISSN:0586-4488
2186-3016
DOI:10.11281/shinzo1969.36.1_56