2.慢性心不全に合併する閉塞性・中枢性睡眠呼吸障害に対するCPAP 治療
慢性心不全には睡眠時無呼吸に代表される睡眠呼吸障害(SDB, sleep-disordered breathing)を高頻度に合併することが知られている. このSDBの多くは閉塞性睡眠時無呼吸(OSA, obstructive sleep apnea)またはチェーンストークス呼吸を含む中枢性睡眠時無呼吸(CSA, central sleep apnea)であるが, この両者はしばしば混在し, 心不全の病態や一晩の睡眠中でもその表現型が変化することが少なくない. これらのSDBを合併した心不全患者では, SDBを合併しない患者群と比較して予後不良であることが報告されている. 「心不全に合併するO...
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Published in | 循環制御 Vol. 40; no. 2; pp. 80 - 81 |
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Main Author | |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本循環制御医学会
30.08.2019
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ISSN | 0389-1844 |
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Summary: | 慢性心不全には睡眠時無呼吸に代表される睡眠呼吸障害(SDB, sleep-disordered breathing)を高頻度に合併することが知られている. このSDBの多くは閉塞性睡眠時無呼吸(OSA, obstructive sleep apnea)またはチェーンストークス呼吸を含む中枢性睡眠時無呼吸(CSA, central sleep apnea)であるが, この両者はしばしば混在し, 心不全の病態や一晩の睡眠中でもその表現型が変化することが少なくない. これらのSDBを合併した心不全患者では, SDBを合併しない患者群と比較して予後不良であることが報告されている. 「心不全に合併するOSAに対するCPAP治療の効果」OSAは上気道の閉塞を基盤として生じ, 様々な機序で不全心に悪影響を及ぼす. 睡眠中に繰り返される低酸素血症や中途覚醒が交感神経活性を亢進させ, 血圧や心拍数を増加し, ひいては心肥大や心機能低下につながる. |
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ISSN: | 0389-1844 |