体外循環開始前チェックリストの改良

「要旨」 体外循環を安全に行うためにチェックリストを使用し, 技士2名でダブルチェックを行っている. 従来のものは全74項目あり, Priming終了時からチェックを開始していたため時間的な猶予がなく, 緊急症例などでは全て履行することが難しかった. 効率的にチェックを行うために, 患者データ関連4項目, 人工心肺装置使用前チェック21項目, 人工心肺回路Priming完了時チェック31項目, 体外循環開始直前チェック7項目の全63項目に改良し, 項目を色分けすることで実用性が向上した. このチェックリストでは患者入室前からチェックが開始でき, 以前より効率よくダブルチェックを終えることが可能...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in体外循環技術 Vol. 40; no. 1; pp. 72 - 79
Main Authors 樋口毅, 菱沼浩孝, 松本伊津香, 吉野敬宣
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本体外循環技術医学会 01.03.2013
Subjects
Online AccessGet full text
ISSN0912-2664

Cover

More Information
Summary:「要旨」 体外循環を安全に行うためにチェックリストを使用し, 技士2名でダブルチェックを行っている. 従来のものは全74項目あり, Priming終了時からチェックを開始していたため時間的な猶予がなく, 緊急症例などでは全て履行することが難しかった. 効率的にチェックを行うために, 患者データ関連4項目, 人工心肺装置使用前チェック21項目, 人工心肺回路Priming完了時チェック31項目, 体外循環開始直前チェック7項目の全63項目に改良し, 項目を色分けすることで実用性が向上した. このチェックリストでは患者入室前からチェックが開始でき, 以前より効率よくダブルチェックを終えることが可能となった. 育成中の技士にもチェックの流れが分かりやすく, 教育面でも有用であった. 今回改良したものは項目のチェックのみ行うもので, 再確認時の見落としなどへのコメント表記は考えていなかったが, 振り返りを行う時にコメントの内容を見ることで見落としの傾向を把握できる.
ISSN:0912-2664