香川県内6施設による「人工心肺における安全装置設置基準」に対する検討

「要旨」2007年4月に日本体外循環技術医学会から『人工心肺における安全装置設置基準』の勧告がだされたため, 香川県内の開心術を行う6施設を対象に, 勧告直後の2007年6月と1年後の2008年5月に安全装置設置基準の24項目についてアンケート調査を行った. 24項目を安全装置設置基準に基づき, 『必須』, 『強く推奨』, 『推奨』に分類し, 全国アンケートの結果と比較検討した. その結果, 『必須』項目の総達成率は, 2007年の69%が2008年には92%に, 『強く推奨』項目では, 50%から57%, 『推奨』項目では, 43%から44%という結果であった. すべての施設で勧告直後の結果...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in体外循環技術 Vol. 36; no. 4; pp. 404 - 406
Main Authors 光家努, 福岡和秀, 横山雄一, 白川憲之, 山下和良, 小松崇俊
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本体外循環技術医学会 01.12.2009
Subjects
Online AccessGet full text
ISSN0912-2664

Cover

More Information
Summary:「要旨」2007年4月に日本体外循環技術医学会から『人工心肺における安全装置設置基準』の勧告がだされたため, 香川県内の開心術を行う6施設を対象に, 勧告直後の2007年6月と1年後の2008年5月に安全装置設置基準の24項目についてアンケート調査を行った. 24項目を安全装置設置基準に基づき, 『必須』, 『強く推奨』, 『推奨』に分類し, 全国アンケートの結果と比較検討した. その結果, 『必須』項目の総達成率は, 2007年の69%が2008年には92%に, 『強く推奨』項目では, 50%から57%, 『推奨』項目では, 43%から44%という結果であった. すべての施設で勧告直後の結果より改善されていた. 安全装置設置基準の勧告が出たことで, 安全面への意識が高まり, 安全装置の設置状況が改善されたことで安全性が向上したと考えられた. しかし, 『強く推奨』および『推奨』項目では達成率が低く, 安全装置の設置を必須ではないと考える施設もあり, 今後, 更に検討していく必要があると考えられた.
ISSN:0912-2664