スマートフォンと連携した温湿度計による水稲登熟後期の簡易な飽差確認法

水稲の収穫前に高温やフェーンに遭遇すると立毛胴割れの発生が懸念され,刈り遅れると品質低下の危険性が高まる.そこで,胴割粒発生の指標として使われている「飽差」について,生産者が容易に確認できる測定方法について検討を行った.市販の比較的安価な温湿度計を使って飽差を求めた結果,比較に用いた強制通風式の温湿度計よりやや高い値を示すものの,胴割粒発生の指標となる日平均飽差6~9g/㎥程度の把握には十分活用できる精度であった.測定の際は,日射や風雨を避けるため,風通しを確保できるケース内に温湿度計を設置し,場所は水田畦畔や草地などが望ましい....

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Published in北陸作物学会報 Vol. 60; pp. 1 - 3
Main Authors 佐藤 徹, 古川 勇一郎, 南雲 芳文, 佐藤 光, 今井 康貴, 服部 誠
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 北陸作物・育種学会 31.03.2025
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ISSN0388-8061
2189-7417
DOI10.19016/hokurikucs.60.0_1

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Summary:水稲の収穫前に高温やフェーンに遭遇すると立毛胴割れの発生が懸念され,刈り遅れると品質低下の危険性が高まる.そこで,胴割粒発生の指標として使われている「飽差」について,生産者が容易に確認できる測定方法について検討を行った.市販の比較的安価な温湿度計を使って飽差を求めた結果,比較に用いた強制通風式の温湿度計よりやや高い値を示すものの,胴割粒発生の指標となる日平均飽差6~9g/㎥程度の把握には十分活用できる精度であった.測定の際は,日射や風雨を避けるため,風通しを確保できるケース内に温湿度計を設置し,場所は水田畦畔や草地などが望ましい.
ISSN:0388-8061
2189-7417
DOI:10.19016/hokurikucs.60.0_1