当院におけるフィルムレスへの取り組み 運用報告

〈緒言〉相模原協同病院は、ベッド数437床、外来一日平均1000人の神奈川県県北二次医療圏の中核病院である。近年、医療情報電子化の法的整備が進む中、当院は2005年6月に医用画像管理システム(PACS)運用を開始し、2010年4月より一部を除きフィルムレス導入を行った。本稿では当院における画像情報のフィルムレス運用について報告する。 〈方法〉2010年4月よりフィルムレス導入に伴った運用のメリットとデメリットを検討した。 〈結果・考察〉フィルムレス運用により、フィルムの搬送、現像時間がなくなり、患者の待ち時間が短縮された。膨大なフィルム管理スペースやフィルムコスト、フィルム廃棄費用の削減ができ...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in日本農村医学会学術総会抄録集 p. 437
Main Authors 長沼, 敏彦, 松本, 好正, 小俣, 正, 上條, 謙, 岡本, 英明, 宮本, 弘樹, 杉谷, 匡彦, 山岡, 康人, 高村, 伸二
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本農村医学会 2010
Subjects
Online AccessGet full text
ISSN1880-1749
1880-1730
DOI10.14879/nnigss.59.0.437.0

Cover

More Information
Summary:〈緒言〉相模原協同病院は、ベッド数437床、外来一日平均1000人の神奈川県県北二次医療圏の中核病院である。近年、医療情報電子化の法的整備が進む中、当院は2005年6月に医用画像管理システム(PACS)運用を開始し、2010年4月より一部を除きフィルムレス導入を行った。本稿では当院における画像情報のフィルムレス運用について報告する。 〈方法〉2010年4月よりフィルムレス導入に伴った運用のメリットとデメリットを検討した。 〈結果・考察〉フィルムレス運用により、フィルムの搬送、現像時間がなくなり、患者の待ち時間が短縮された。膨大なフィルム管理スペースやフィルムコスト、フィルム廃棄費用の削減ができた。高精細モニター増設により、院内に多数設置された画像参照端末から容易に画像閲覧が可能となった。一方、オペ室に関して従来通りフィルム参照したいという要望があることや、画像参照モニターのサイズ・設置位置と予算との兼ね合いの問題などがあることからフィルムレス運用が遅れている。また、フィルムの利便性も残っており、フィルム出力依頼があることが現状である。近い将来には、高精細モニターの劣化、画像管理サーバー容量増設の問題なども起こりうる。今後もこれらの問題に対して調査、検討を重ね、円滑なフィルムレスシステムを確立し、数年後導入予定されている電子カルテとフィルムレスシステムとの連携を効率的にはかり、より操作性の優れたシステム構築を実現したいと考えている。
Bibliography:P2-G1-1
ISSN:1880-1749
1880-1730
DOI:10.14879/nnigss.59.0.437.0