中濃地域のリハビリテーションニーズに対する当院の関わり 過去3年間の活動のまとめ

〈はじめに〉当院は,岐阜県中濃地域の中核的な医療機関 である。リハビリテーション(以下リハビリ)においても 急性期の対応が主体であるが,地域におけるリハビリニー ズも高く様々な依頼があるのが現状である。今回は過去3 年間の院外での活動のまとめと課題について報告する。 〈活動の概要〉院外での活動は,当院に併設されている訪 問看護ステーションからの訪問リハビリのような毎日行わ れるものや,月に1回の頻度で行われる市保健センターか ら依頼のリハビリ相談,県福祉事業団が運営する知的障害 者入所更生施設での療養相談,また市内の特別養護老人 ホームでの入所者に対する訓練指導がある。その他年度の 計画で開催...

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Published in日本農村医学会学術総会抄録集 p. 410
Main Authors 横井, 潤, 和田, 範文, 若生, 和彦, 古田, さやか
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本農村医学会 2009
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Summary:〈はじめに〉当院は,岐阜県中濃地域の中核的な医療機関 である。リハビリテーション(以下リハビリ)においても 急性期の対応が主体であるが,地域におけるリハビリニー ズも高く様々な依頼があるのが現状である。今回は過去3 年間の院外での活動のまとめと課題について報告する。 〈活動の概要〉院外での活動は,当院に併設されている訪 問看護ステーションからの訪問リハビリのような毎日行わ れるものや,月に1回の頻度で行われる市保健センターか ら依頼のリハビリ相談,県福祉事業団が運営する知的障害 者入所更生施設での療養相談,また市内の特別養護老人 ホームでの入所者に対する訓練指導がある。その他年度の 計画で開催される地域リハビリ広域支援センターとしての 事業や,老人保健法によるB 型リハビリ教室参加者の面 接および訓練プログラム作成,生活福祉学科のある高校で のホームヘルパー2級課程の講師依頼があった。 〈活動の成果〉デイサービスや特養,知的障害者施設な ど,専門のリハビリスタッフを有さない施設においては, 介護士にリハビリという観点で介護知識や技術を身に着け てもらうことで,利用者のADL の維持・向上,介助量の 軽減などの効果を得られている。訪問リハビリにおいては 開始当初は週2日6名の対象者に行っていたが,現在は週 5日15名へ訪問業務を拡大した。 〈今後の課題〉当地域のリハビリに対するニーズは潜在的 にはもっと多いと考えられるが,院内業務の傍らさらに多 くの院外からの依頼には,現状のスタッフ数・勤務体系で は対応しきれないという点が挙げられる。これまで院外で の活動は比較的脇役なイメージとして捉えられがちであっ た。農村地域の障害者が少しでも長く自立した生活を送っ てもらくためには,地域リハビリの強化・充実が欠かせな いため,今後はできる限り地域のニーズに柔軟に対応でき るような体制づくりを検討していく必要があると思われ た。
Bibliography:P2-C308
ISSN:1880-1749
1880-1730
DOI:10.14879/nnigss.58.0.410.0