新潟県における音楽療法の現況と今後の展望

「要旨」 新潟県においても音楽療法へ関心と期待が高まる中, 新潟音楽療法研究会は発足より10年を迎えた. 現在の会員数は70余名でその中でも音楽関係者が漸次増加し, 作業療法士と併せると全会員の約70%を占めている. 最近は研究会, 研修会を各々年1回開催し, 会報を年2回発行, 音楽療法の普及研究活動に努めている. これまでの研究会の主たる対象は高齢者, 並びに精神科領域が多かった. 今後は児童やターミナルの分野への活動の広がりと更なる研究, 実践の発展が望まれる. I はじめに 癒しの技法としての音楽療法の効果については周知の事実であるが, 残念ながら我が国は欧米に比べ数十年の遅れがあると...

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Published in新潟医療福祉学会誌 Vol. 2; no. 1; pp. 26 - 28
Main Author 松田美穂
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 新潟医療福祉学会 01.12.2002
Niigata University of Health and Welfare
新潟医療福祉大学
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ISSN1346-8774

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Summary:「要旨」 新潟県においても音楽療法へ関心と期待が高まる中, 新潟音楽療法研究会は発足より10年を迎えた. 現在の会員数は70余名でその中でも音楽関係者が漸次増加し, 作業療法士と併せると全会員の約70%を占めている. 最近は研究会, 研修会を各々年1回開催し, 会報を年2回発行, 音楽療法の普及研究活動に努めている. これまでの研究会の主たる対象は高齢者, 並びに精神科領域が多かった. 今後は児童やターミナルの分野への活動の広がりと更なる研究, 実践の発展が望まれる. I はじめに 癒しの技法としての音楽療法の効果については周知の事実であるが, 残念ながら我が国は欧米に比べ数十年の遅れがあると言われている. 音楽療法の全国組織としては日本音楽療法学会があり, 平成14年3月末現在の会員数は5900余名, 学会認定の音楽療法士は578名である. この内新潟県の認定音楽療法士はわずか5名である. 新潟音楽療法研究会の歩みと現況, 並びに高齢者施設でのアンケート調査結果を示し, 県内の音楽療法の現況と今後の展望について述べる.
ISSN:1346-8774