新生児・乳児体外循環の復温技術に関する一考察
「要旨」:新生児・乳児体外循環の復温技術について考察した. 岡山大学病院で2005年1月から2006年12月までに行われた新生児・乳児体外循環症例のうちSorin社製膜型人工肺D901を使用した151例について後方視研究を行った. その結果, Φ:復温係数(L/kg/m2), T:復温時間(min), P:温度較差(℃), Q:灌流量(L/min), R:体重(kg), S:体表面積(m2)とすると, Φ=(T*Q)/(R*S)=1.2803P+3.8323の式が算出された. この復温係数とは復温時間に灌流量を乗じ, 体重と体表面積で除したものと定義した. 復温係数を用いることで, 新生児・乳...
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Published in | 体外循環技術 Vol. 36; no. 1; pp. 21 - 23 |
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Main Authors | , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本体外循環技術医学会
01.03.2009
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Subjects | |
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ISSN | 0912-2664 |
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Summary: | 「要旨」:新生児・乳児体外循環の復温技術について考察した. 岡山大学病院で2005年1月から2006年12月までに行われた新生児・乳児体外循環症例のうちSorin社製膜型人工肺D901を使用した151例について後方視研究を行った. その結果, Φ:復温係数(L/kg/m2), T:復温時間(min), P:温度較差(℃), Q:灌流量(L/min), R:体重(kg), S:体表面積(m2)とすると, Φ=(T*Q)/(R*S)=1.2803P+3.8323の式が算出された. この復温係数とは復温時間に灌流量を乗じ, 体重と体表面積で除したものと定義した. 復温係数を用いることで, 新生児・乳児体外循環の復温過程における適正な灌流量の維持と復温予測時間の算出が可能であり, 理論的で科学的な復温操作が行える可能性が示唆された. 「I. 緒言」体外循環中の温度制御は, 体外循環の目的を達成するための重要な因子である. 体外循環の復温方法によって微小気泡が発生することは50年近くも前から知られている事実である1-3). |
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ISSN: | 0912-2664 |