Cell shearing法でみた培養破骨細胞細胞膜の細胞質側表面
ガラス面上で培養した破骨細胞のprotoplasmic surfaceと細胞骨格の関係を超微構造レベルで明らかにすること. 【方法】ウサギ破骨細胞を分離, ガラス面上で培養した. Basohteral膜と適度に細胞質構造を除去し, ガラス面への破骨細胞接着膜の細胞質側膜面を露出させるため塩化亜鉛を含む緩衝液で細胞を洗いグルタールアルデヒド固定, 急速凍結固定, 凍結乾燥後, 回転状着レプリカを作製し透過電顕微で観察した. 一部の試料はクラスリン抗体により免疫染色した. 【結果】細胞質側細胞膜面の露出と細胞骨格の保存は塩化亜鉛緩衝液のシリンジによる水流噴射が最も効果的であった. ポドゾームとクラ...
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Published in | 歯科基礎医学会雑誌 Vol. 41; no. 5; p. 418 |
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Main Authors | , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
歯科基礎医学会
30.08.1999
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Summary: | ガラス面上で培養した破骨細胞のprotoplasmic surfaceと細胞骨格の関係を超微構造レベルで明らかにすること. 【方法】ウサギ破骨細胞を分離, ガラス面上で培養した. Basohteral膜と適度に細胞質構造を除去し, ガラス面への破骨細胞接着膜の細胞質側膜面を露出させるため塩化亜鉛を含む緩衝液で細胞を洗いグルタールアルデヒド固定, 急速凍結固定, 凍結乾燥後, 回転状着レプリカを作製し透過電顕微で観察した. 一部の試料はクラスリン抗体により免疫染色した. 【結果】細胞質側細胞膜面の露出と細胞骨格の保存は塩化亜鉛緩衝液のシリンジによる水流噴射が最も効果的であった. ポドゾームとクラスリンシートは共存するがクラスリンシートはポドゾームよりさらに細胞辺縁膜に存在し混在することはなく直接の細胞骨格との結合は見られなかった. クラスリンシートは過度の塩化亜鉛処理後も残存し強固にガラス面と接着していることを示している. 【考察】ポドゾームとクラスリンは直接関係を持つ構造ではないがいずれも細胞接着に関与する可能性が考えられる. |
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ISSN: | 0385-0137 |