β-TCP/コラーゲンコンポジットスポンジによる in site tissue engineering を用いた骨再生
骨再生のための scaffold は生体吸収性で自家骨に置換するものが望まれる. そこで我々はβ-TCP 穎粒をアテロコラーゲンと混合し, 凍結乾燥, 熱架橋処理してスポンジ状にした生体吸収性 scaffold を作製した. これにイヌ上腕骨頭部より採取した骨髄から単離, 培養した bone marrow mesenchymal stem cell(BMSC)を含浸させ, 背部皮下に埋入して骨形成を組織学的に観察した. また, 対照には BMSC 含浸コラーゲンスポンジを埋入した. その結果, コラーゲンスポンジは1ヶ月でほぼ吸収されていたが, その後の骨形成は認められなかった. しかし, β...
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Published in | 日本再生歯科医学会誌 Vol. 1; no. 1; p. 75 |
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Main Authors | , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本再生歯科医学会
30.12.2003
Japanese Association of Regenerative Dentistry |
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ISSN | 1348-9615 |
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Summary: | 骨再生のための scaffold は生体吸収性で自家骨に置換するものが望まれる. そこで我々はβ-TCP 穎粒をアテロコラーゲンと混合し, 凍結乾燥, 熱架橋処理してスポンジ状にした生体吸収性 scaffold を作製した. これにイヌ上腕骨頭部より採取した骨髄から単離, 培養した bone marrow mesenchymal stem cell(BMSC)を含浸させ, 背部皮下に埋入して骨形成を組織学的に観察した. また, 対照には BMSC 含浸コラーゲンスポンジを埋入した. その結果, コラーゲンスポンジは1ヶ月でほぼ吸収されていたが, その後の骨形成は認められなかった. しかし, β-TCP/コラーゲンコンポジットスポンジは3か月で β-TCP顆粒周囲の吸収とそれに伴う骨形成が認められた. これらの結果からこの scaffold は in site tissue engineering により MSC から骨形成を導くことがわかった. |
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ISSN: | 1348-9615 |