当科における下顎枝矢状分割法の手術術式について

下顎枝矢状分割法は, 1953年にObwegeserにより最初に施行された. その後, 外側骨切り部位の設定に対してはいろいろと変遷があり, 最終的に1976年Obwegeser-Dal pont法に比較してObwegeser原法の利点が明らかとされている. ゆえに, 当科では当初からObwegeser原法を主に選択し施行してきたため, 今回報告する手術術式は, Obwegeser原法に準じて行うことにする. 一般に下顎枝矢状分割術は, 顎矯正手術術式の中でその適応範囲が広いことから種々の顎変形症の治療方法の中に組み入れられる手術術式の1つである. このような理由から今日では, あらゆる施設に...

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Published in日本顎変形症学会雑誌 Vol. 7; no. 2; p. 205
Main Author 久保誼修
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本顎変形症学会 31.10.1997
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ISSN0916-7048

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Summary:下顎枝矢状分割法は, 1953年にObwegeserにより最初に施行された. その後, 外側骨切り部位の設定に対してはいろいろと変遷があり, 最終的に1976年Obwegeser-Dal pont法に比較してObwegeser原法の利点が明らかとされている. ゆえに, 当科では当初からObwegeser原法を主に選択し施行してきたため, 今回報告する手術術式は, Obwegeser原法に準じて行うことにする. 一般に下顎枝矢状分割術は, 顎矯正手術術式の中でその適応範囲が広いことから種々の顎変形症の治療方法の中に組み入れられる手術術式の1つである. このような理由から今日では, あらゆる施設にて選択され施行されているのが現状である. しかし, 本術式施行時の個々の手術操作は, 各施設にて独自に改良された方法を確立しているようである. 当科では, 1984年に初めて本法を行って以来, いろいろな工夫や改良を加えながら現在までに顎変形症患者の83.7%の390症例に対して本法を施行してきた. 今回, 私たちが最近行っている手術操作ならびに手術前後の処置について詳細に報告する.
ISSN:0916-7048