2市の救急業務広域化におけるシミュレーションを用いた効果の試算

本論では,救急業務の広域化の効果について考える.広域化とは,救急車の運用単位となる地域の合併・統合を意味する.はじめに,われわれは対応時間という視点から二つの都市の救急車システムの現状を評価する.ここで,対応時間とは救急車が到着するまでの住民の待ち時間であり,待ち行列理論を用いたシミュレーションにより計算する.次に,われわれは二つの市の救急業務が合併して広域化する状況を仮定して,広域化区域におけるシミュレーション実験をおこなう.このシミュレーション実験により,対応時間の分布が改善される状況を紹介する.これらの結果を用いて,われわれはいくつかの問題点とより適切な救急業務の広域化について議論する....

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Published in都市計画論文集 p. 104
Main Authors 古田, 壮宏, 稲川, 敬介, 鈴木, 敦夫
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本都市計画学会 2010
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ISSN1348-284X
1348-284X
DOI10.11361/cpij1.45.0.104.0

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Summary:本論では,救急業務の広域化の効果について考える.広域化とは,救急車の運用単位となる地域の合併・統合を意味する.はじめに,われわれは対応時間という視点から二つの都市の救急車システムの現状を評価する.ここで,対応時間とは救急車が到着するまでの住民の待ち時間であり,待ち行列理論を用いたシミュレーションにより計算する.次に,われわれは二つの市の救急業務が合併して広域化する状況を仮定して,広域化区域におけるシミュレーション実験をおこなう.このシミュレーション実験により,対応時間の分布が改善される状況を紹介する.これらの結果を用いて,われわれはいくつかの問題点とより適切な救急業務の広域化について議論する.
Bibliography:104
ISSN:1348-284X
1348-284X
DOI:10.11361/cpij1.45.0.104.0