低炭素社会に向けた交通システムの将来ビジョンの構築について

2050年までにCO2を大幅削減する低炭素社会に向けた交通ビジョンの構築を試行した結果について考察する。地域別要因別の対策を組み合わせることで、運輸部門CO2を1990年比約70%削減できるビジョンの例を示した。その際、技術的な対策だけでなく、都市計画的な対策も重要であること、特に、低炭素社会を念頭に置いた都市および交通の40~50年先の将来像を地域毎に具体的に検討しておくことが重要であることを指摘した。温暖化影響予測にも不確実性があるため、低炭素社会の到来が不可避とは断定できないが、将来に備えて検討を始めておくことは重要と考えられる。ここで示したビジョンの例や施策案は試作段階の粗いものだが、...

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Published in都市計画論文集 p. 149
Main Author 松橋, 啓介
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本都市計画学会 2007
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ISSN1348-284X
1348-284X
DOI10.11361/cpij1.42.0.149.0

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Summary:2050年までにCO2を大幅削減する低炭素社会に向けた交通ビジョンの構築を試行した結果について考察する。地域別要因別の対策を組み合わせることで、運輸部門CO2を1990年比約70%削減できるビジョンの例を示した。その際、技術的な対策だけでなく、都市計画的な対策も重要であること、特に、低炭素社会を念頭に置いた都市および交通の40~50年先の将来像を地域毎に具体的に検討しておくことが重要であることを指摘した。温暖化影響予測にも不確実性があるため、低炭素社会の到来が不可避とは断定できないが、将来に備えて検討を始めておくことは重要と考えられる。ここで示したビジョンの例や施策案は試作段階の粗いものだが、これを元にして、詳細かつ地域に応じた具体的なビジョンや施策に向けた議論が始められることを期待したい。
Bibliography:149
ISSN:1348-284X
1348-284X
DOI:10.11361/cpij1.42.0.149.0