地場産業に依拠した交流事業の現状と課題 長崎県波佐見町における産業振興を目的とした創作家受け入れを事例として

本稿では、都市住民との地場産業に依拠した交流活動の産業振興に果たす新たな役割を示すために、窯業を地場産業とする陶器の産地が都市に暮らす作家を地域に受け入れる事業を取り上げ(1)窯業従事者の属性と交流形態を把握し、(2)交流事業に対する窯業従事者の評価と問題点から課題を明らかにすることを目的とする。結果より、交流事業への従事者からの評価が多く見られるが、評価が業者間で異なっていることが伺えた。今後、こうした活動を評価する従事者中心の取り組みに移行してゆくことにより、交流事業の継続していくことが期待される。従事者の自らの作業場内での交流や、仕事で取り扱っている様な作業を取り入れた交流のような、地場...

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Published in都市計画論文集 p. 162
Main Authors 田口, 太郎, 後藤, 春彦, 澤田, 章, 井上, 由梨
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本都市計画学会 2005
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ISSN1348-284X
1348-284X
DOI10.11361/cpij1.40.0.162.0

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Summary:本稿では、都市住民との地場産業に依拠した交流活動の産業振興に果たす新たな役割を示すために、窯業を地場産業とする陶器の産地が都市に暮らす作家を地域に受け入れる事業を取り上げ(1)窯業従事者の属性と交流形態を把握し、(2)交流事業に対する窯業従事者の評価と問題点から課題を明らかにすることを目的とする。結果より、交流事業への従事者からの評価が多く見られるが、評価が業者間で異なっていることが伺えた。今後、こうした活動を評価する従事者中心の取り組みに移行してゆくことにより、交流事業の継続していくことが期待される。従事者の自らの作業場内での交流や、仕事で取り扱っている様な作業を取り入れた交流のような、地場産業に関わりの深い交流形態で、多くの従事者の評価が見られる。地場産業に関わりの深い交流形態にのある交流事業を行っていくことが従事者の評価を高め、取組みへの意欲を高めるのに有効であると考える。また、交流の継続が必要であると考える。
Bibliography:162
ISSN:1348-284X
1348-284X
DOI:10.11361/cpij1.40.0.162.0