男子バスケットボール選手における足趾把持トレーニング期とディトレーニング期の足趾把持筋力とバランスの変化および足関節の疼痛発生の変化

〔要旨〕 大学男子バスケットボール選手を対象に足趾筋力向上トレーニングと足趾運動巧緻性トレーニングを2ヵ月間実施した. 足アーチ高率, 足趾把持筋力, 閉眼片足立ち, 足趾運動巧緻性の測定評価を行い, 足関節の痛みとの関わりを検討した. 次に, 足趾筋力向上トレーニングと足趾運動巧緻性トレーニングを実施しないディトレーニング期を設け, トレーニング期とディトレーニング期の各測定項目の変化と足関節傷害の有症率の変化を検討した. 足趾筋力向上トレーニングと足趾運動巧緻性トレーニングを施行し足趾把持筋力と閉眼片足立ちが有意に改善され, 足関節痛有症率が減少した. 次にディトレーニング期を設ける事で閉...

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Published in日本臨床スポーツ医学会誌 Vol. 23; no. 2; pp. 217 - 223
Main Authors 露口亮太, 瀬戸孝幸, 大槻伸吾, 仲田秀臣, 濱口幹太, 田中史朗
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本臨床スポーツ医学会 30.04.2015
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ISSN1346-4159

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Summary:〔要旨〕 大学男子バスケットボール選手を対象に足趾筋力向上トレーニングと足趾運動巧緻性トレーニングを2ヵ月間実施した. 足アーチ高率, 足趾把持筋力, 閉眼片足立ち, 足趾運動巧緻性の測定評価を行い, 足関節の痛みとの関わりを検討した. 次に, 足趾筋力向上トレーニングと足趾運動巧緻性トレーニングを実施しないディトレーニング期を設け, トレーニング期とディトレーニング期の各測定項目の変化と足関節傷害の有症率の変化を検討した. 足趾筋力向上トレーニングと足趾運動巧緻性トレーニングを施行し足趾把持筋力と閉眼片足立ちが有意に改善され, 足関節痛有症率が減少した. 次にディトレーニング期を設ける事で閉眼片足立ちの成績が低下し, 足関節傷害の有症率も上昇した. すなわち, 足趾把持に関わるトレーニングはバランス機能を改善し疼痛発生予防に寄与すると考えられた.
ISSN:1346-4159