重い精神障害者の職業生活を支える仕組みづくり - 多職種アウトリーチ (ACT) チームとの連携による包括的な支援

「1. はじめに」就労支援センターウィズダム(以下, ウィズダム)は2019年4月に, 重い精神障害のある人たちを対象にIPSモデルによる就労支援を行う事業所として設立した. 就労移行支援事業, 就労定着支援事業, 雇用相談援助事業を活用して支援を行っており, 2025年1月現在68名の利用者を一般企業への就職につなげている. IPSモデルは重度精神障害者のための支援モデルであることから, 医療機関等との連携は欠かせない. 特に重度精神障害がある対象者に対しては, 医療機関等との緩やかなチームを結成し, 包括的な支援を行うことが求められる. そのため, 包括型地域生活支援プログラムであるACT...

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Published in職業リハビリテーション Vol. 38; no. 2; pp. 50 - 52
Main Authors 粟屋佳祐, 倉知延章
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本職業リハビリテーション学会 30.03.2025
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ISSN0915-0870

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Summary:「1. はじめに」就労支援センターウィズダム(以下, ウィズダム)は2019年4月に, 重い精神障害のある人たちを対象にIPSモデルによる就労支援を行う事業所として設立した. 就労移行支援事業, 就労定着支援事業, 雇用相談援助事業を活用して支援を行っており, 2025年1月現在68名の利用者を一般企業への就職につなげている. IPSモデルは重度精神障害者のための支援モデルであることから, 医療機関等との連携は欠かせない. 特に重度精神障害がある対象者に対しては, 医療機関等との緩やかなチームを結成し, 包括的な支援を行うことが求められる. そのため, 包括型地域生活支援プログラムであるACTを福岡県で行っている一般社団法人Q-ACT(以下, Q-ACT)と濃厚な連携のもとに包括的な支援を行っている. きっかけは, Q-ACTが重度の精神障害がある対象者を支援していく中で, 潜在的なものも含めて就労のニーズを引き出すところまでは出来るものの, 就労支援の手立てがないという現状があった.
ISSN:0915-0870