日本医薬品産業現代史 (2010~2020) 総論 - マルチモダリティ化が医療イノベーションに貢献した10年

「要旨」本稿は, 日本薬史学会創立七十周年を記念して, 2010年から2020年までの約10年間の日本の医薬品産業史を概観するものである. 以下, その間の詳細について述べる. I. 医薬品関係法制度の変遷 II. 医薬品産業政策と戦略 III. 医薬品の流通・販売と開発の変遷 IV. 創薬技術の変遷と進歩 近年, 医薬品産業ではさまざまな革新が進み, オープンイノベーションなくして創薬は成り立たなくなってきた. 日本の国にとって, 知識集約型産業としてますます重要性を増すと思われる医薬品産業は, 世界を見据え, 各社で新たなビジネスモデルを考えていかなければならないだろう. 今般のコロナ禍を...

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Published in薬史学雑誌 Vol. 59; no. 1; pp. 29 - 40
Main Authors 田村浩司, 榊原統子, 松本和男
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本薬史学会 30.06.2024
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ISSN0285-2314

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Summary:「要旨」本稿は, 日本薬史学会創立七十周年を記念して, 2010年から2020年までの約10年間の日本の医薬品産業史を概観するものである. 以下, その間の詳細について述べる. I. 医薬品関係法制度の変遷 II. 医薬品産業政策と戦略 III. 医薬品の流通・販売と開発の変遷 IV. 創薬技術の変遷と進歩 近年, 医薬品産業ではさまざまな革新が進み, オープンイノベーションなくして創薬は成り立たなくなってきた. 日本の国にとって, 知識集約型産業としてますます重要性を増すと思われる医薬品産業は, 世界を見据え, 各社で新たなビジネスモデルを考えていかなければならないだろう. 今般のコロナ禍を通じて, 一般国民の多くが医薬品産業の重要性を改めて理解されたのではないだろうか. それだけに, 国民, 政府, 医薬品産業界, アカデミアを含む全てのステークホルダーとのよりよい関係構築が望まれる.
ISSN:0285-2314