膝前十字靭帯再建術後の同側損傷・反対側損傷の特徴 - 年齢・活動レベルによる違い

〔要旨〕ACL再建術後の同側及び反対側損傷の年齢・活動レベルによる特徴を把握することを目的に調査を行った. 初回ACL再建術を施行した791例を学生と社会人, 競技レベルとレクリエーション(レク)レベルに分類し, 再損傷率, 再損傷時期などを比較した. 再損傷率は学生競技11.1%, 社会人競技4.8%, 学生レク1.6%, 社会人レク1.2%であった. 再損傷は若年者に多いと報告されているが, 同じ学生でも活動レベルで差がみられた. 競技レベルの学生は同側損傷時期が社会人に比べ有意に早く, 術後12ヶ月以内に多いことが特徴であった. 今後は年齢や活動レベルにより対象を限定し, リスクファクタ...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in日本臨床スポーツ医学会誌 Vol. 23; no. 3; pp. 433 - 439
Main Authors 川島達宏, 大見頼一, 尹成祚, 長妻香織, 金子雅志, 栗原智久, 土井朋美, 吉本真純, 関大輔, 國田泰弘, 井上拓海, 栗山節郎, 星田隆彦, 都賀誠二
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本臨床スポーツ医学会 31.08.2015
Online AccessGet full text
ISSN1346-4159

Cover

More Information
Summary:〔要旨〕ACL再建術後の同側及び反対側損傷の年齢・活動レベルによる特徴を把握することを目的に調査を行った. 初回ACL再建術を施行した791例を学生と社会人, 競技レベルとレクリエーション(レク)レベルに分類し, 再損傷率, 再損傷時期などを比較した. 再損傷率は学生競技11.1%, 社会人競技4.8%, 学生レク1.6%, 社会人レク1.2%であった. 再損傷は若年者に多いと報告されているが, 同じ学生でも活動レベルで差がみられた. 競技レベルの学生は同側損傷時期が社会人に比べ有意に早く, 術後12ヶ月以内に多いことが特徴であった. 今後は年齢や活動レベルにより対象を限定し, リスクファクターを明確化していく必要がある.
ISSN:1346-4159