動的膝外反に影響する下肢の身体因子 - 大学女子サッカー選手での検討

〔要旨〕関西学生女子サッカーリーグ1部に所属する同一大学女子サッカー選手25名50足を対象に, 筋力, 関節可動域, 形態測定, 動的膝外反を評価し, 動的膝外反とアーチ高率, 足趾屈筋筋力の関係を検討した. 動的膝外反の有無はフロントランジ動作で評価を実施した. 統計解析は動的膝外反陰性群をA群, 陽性群をB群とし, 2群間で関節可動域, 筋力, 形態測定の平均値に有意差があるかどうかt検定を用いて検討した. 測定の結果, 動的膝外反陽性を認めたものは25名中13名, 16足で, A群34足, B群16足となった. A群よりもB群の方が有意に低アーチであった. 足趾屈筋筋力はA群よりもB群の...

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Published in日本臨床スポーツ医学会誌 Vol. 28; no. 3; pp. 423 - 430
Main Authors 島本大輔, 神頭諒, 森本将太, 諸岡孝俊, 吉矢晋一
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本臨床スポーツ医学会 31.08.2020
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ISSN1346-4159

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Summary:〔要旨〕関西学生女子サッカーリーグ1部に所属する同一大学女子サッカー選手25名50足を対象に, 筋力, 関節可動域, 形態測定, 動的膝外反を評価し, 動的膝外反とアーチ高率, 足趾屈筋筋力の関係を検討した. 動的膝外反の有無はフロントランジ動作で評価を実施した. 統計解析は動的膝外反陰性群をA群, 陽性群をB群とし, 2群間で関節可動域, 筋力, 形態測定の平均値に有意差があるかどうかt検定を用いて検討した. 測定の結果, 動的膝外反陽性を認めたものは25名中13名, 16足で, A群34足, B群16足となった. A群よりもB群の方が有意に低アーチであった. 足趾屈筋筋力はA群よりもB群の方が低値ではあったが, 有意差はなかった. 本研究の結果から, 大学女子サッカー選手の動的膝外反を呈する選手は低アーチであり, アーチ高率を高めるようなトレーニング指導が重要と考えられた.
ISSN:1346-4159