直接作用型経口抗凝固薬 (DOACs) 処方に対する院内フォーミュラリの影響評価

「緒言」クマリン系抗凝固薬であるワルファリンは, 血栓塞栓症の治療及び予防薬として, 1962年にわが国で販売を開始してから長く臨床で使用されている歴史がある. 一方, 2011年以降, トロンビン阻害薬のダビガトランとXa阻害薬のリバーロキサバン, アピキサバン, エドキサバンの4剤が市場に登場し, これらは直接作用型経口抗凝固薬(direct oral anticoagulant: DOAC)と呼ばれている. ワルファリンの薬効には個人差があり, プロトロンビン時間 - 国際標準比(prothrombin time-international normalized ratio: PT-IN...

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Published inYAKUGAKU ZASSHI Vol. 144; no. 10; pp. 945 - 950
Main Authors 吉田享平, 森川剛, 久保田健, 岡澤香津子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本薬学会 01.10.2024
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ISSN0031-6903

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Summary:「緒言」クマリン系抗凝固薬であるワルファリンは, 血栓塞栓症の治療及び予防薬として, 1962年にわが国で販売を開始してから長く臨床で使用されている歴史がある. 一方, 2011年以降, トロンビン阻害薬のダビガトランとXa阻害薬のリバーロキサバン, アピキサバン, エドキサバンの4剤が市場に登場し, これらは直接作用型経口抗凝固薬(direct oral anticoagulant: DOAC)と呼ばれている. ワルファリンの薬効には個人差があり, プロトロンビン時間 - 国際標準比(prothrombin time-international normalized ratio: PT-INR)をモニターして投与量を調節する必要があるが, DOACは固定用量での投与が容易に可能であり, 臨床で使用されるケースが増加している. しかしながら, DOACの処方においては, 適応外の用法や用量(過量若しくは過少)が世界的に問題となっている.
ISSN:0031-6903