遺残坐骨動脈瘤の1手術例

症例は59歳,男性.右下肢のしびれ感,歩行時の下腿部疼痛を主訴に当科を受診した.造影CTおよび血管造影では右内腸骨動脈は太く外側に向い走行し,径約2.5cmの動脈瘤を形成していた.一方,外腸骨動脈から総大腿動脈は低形成で細く,浅大腿動脈は分枝しながら下行し伏在動脈となっていた.右遺残坐骨動脈瘤(完全型)と診断し,瘤切除および人工血管による浅大腿動脈-膝上部膝窩動脈バイパス術を行った.遺残坐骨動脈瘤はまれな血管疾患であるが,正確な診断を行うことにより血行再建をはじめとする治療が可能である....

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Bibliographic Details
Published in日本心臓血管外科学会雑誌 Vol. 34; no. 4; pp. 261 - 264
Main Authors 三谷, 英信, 辻, 和宏
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本心臓血管外科学会 15.07.2005
特定非営利活動法人日本心臓血管外科学会
The Japanese Society for Cardiouascular Surgery
Subjects
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ISSN0285-1474
1883-4108
DOI10.4326/jjcvs.34.261

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Summary:症例は59歳,男性.右下肢のしびれ感,歩行時の下腿部疼痛を主訴に当科を受診した.造影CTおよび血管造影では右内腸骨動脈は太く外側に向い走行し,径約2.5cmの動脈瘤を形成していた.一方,外腸骨動脈から総大腿動脈は低形成で細く,浅大腿動脈は分枝しながら下行し伏在動脈となっていた.右遺残坐骨動脈瘤(完全型)と診断し,瘤切除および人工血管による浅大腿動脈-膝上部膝窩動脈バイパス術を行った.遺残坐骨動脈瘤はまれな血管疾患であるが,正確な診断を行うことにより血行再建をはじめとする治療が可能である.
ISSN:0285-1474
1883-4108
DOI:10.4326/jjcvs.34.261