高校野球選手の肩, 肘, 腰部障害の有病割合と特徴 - 福島県での検討

〔要旨〕 高校野球選手を対象とした肩, 肘, 及び腰部障害に関するメディカルチェックを行い, 障害の実態とその特徴について検討した. 1シーズン中に肩痛, 肘痛, 及び腰痛を経験した選手は, それぞれ42.8%, 50.3%, 64.1%と腰痛が最も多かった. 肩痛, 肘痛による投球支障度が中等度から高度の選手はそれぞれ48.9%, 40.1%と約半数に達していた. 腰痛による競技支障度, 日常生活支障度が中等度から高度の選手はそれぞれ28.0%, 15.8%であった. 約6割の選手が腰痛を自覚し, その約1/3の選手が競技に中等度から高度の支障をきたしていることから, 高校野球選手の障害予防...

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Published in日本臨床スポーツ医学会誌 Vol. 25; no. 3; pp. 400 - 407
Main Authors 十文字雄一, 大歳憲一, 鴫原智彦, 大井直往, 加賀孝弘, 加藤欽志, 猪狩貴弘, 佐藤亮平
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本臨床スポーツ医学会 31.08.2017
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Summary:〔要旨〕 高校野球選手を対象とした肩, 肘, 及び腰部障害に関するメディカルチェックを行い, 障害の実態とその特徴について検討した. 1シーズン中に肩痛, 肘痛, 及び腰痛を経験した選手は, それぞれ42.8%, 50.3%, 64.1%と腰痛が最も多かった. 肩痛, 肘痛による投球支障度が中等度から高度の選手はそれぞれ48.9%, 40.1%と約半数に達していた. 腰痛による競技支障度, 日常生活支障度が中等度から高度の選手はそれぞれ28.0%, 15.8%であった. 約6割の選手が腰痛を自覚し, その約1/3の選手が競技に中等度から高度の支障をきたしていることから, 高校野球選手の障害予防に関しては, 上肢障害のみならず, 腰部障害に対しても積極的に介入する必要がある.
ISSN:1346-4159