当院におけるクリニカルパスの改訂支援活動

「要旨」 当院では多職種からなるクリニカルパス(以下, パス)委員会メンバー20名の他に, 病棟勤務の医師, 看護師らパス担当者が約80名いる. しかし毎年約半数のパス担当者が交代することもあり, パスに関する知識が継承されにくい. また相談先などの周知も不十分な状況であった. このため, パスに関する問い合わせ先がすぐに分かること, パスの新規作成や改訂をしたいと思ったときに, すぐに行動に移せる環境を整えること, そして, パスに対する関心が高まること, の3点を目的にパスの改訂支援活動を行った. 活動内容は(1)パス申請書の記載項目の削減, (2)パス運用マニュアルの表紙変更, (3)パ...

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Published in日本クリニカルパス学会誌 Vol. 26; no. 2; pp. 53 - 57
Main Authors 大江千春, 酒井真由子, 羽阪友宏, 濱田真宏, 森千穂, 池村真美, 源野季里子, 金沢景繁
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本クリニカルパス学会 24.06.2024
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ISSN2187-6592

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Summary:「要旨」 当院では多職種からなるクリニカルパス(以下, パス)委員会メンバー20名の他に, 病棟勤務の医師, 看護師らパス担当者が約80名いる. しかし毎年約半数のパス担当者が交代することもあり, パスに関する知識が継承されにくい. また相談先などの周知も不十分な状況であった. このため, パスに関する問い合わせ先がすぐに分かること, パスの新規作成や改訂をしたいと思ったときに, すぐに行動に移せる環境を整えること, そして, パスに対する関心が高まること, の3点を目的にパスの改訂支援活動を行った. 活動内容は(1)パス申請書の記載項目の削減, (2)パス運用マニュアルの表紙変更, (3)パスサポートセンターの開設, (4)パスNEWSの発行, (5)多職種によるパス再審査の開催, (6)病院ホームページへ再審査後の患者パスの掲載, (7)パス改訂件数上位部署の発表と表彰, (8)新規採用者研修の活用, (9)eラーニングの作成の9項目である. これらの活動の結果, 前年度と比較して支援依頼は2倍, 問い合わせ件数は6倍, 改訂件数は100件増加した. 支援を持続することでパスの質が向上し, 医療の質向上にもつながることを期待し, より質の高いパス支援活動を継続していきたいと考えている.
ISSN:2187-6592