エンドトキシン混入事案前後でのクォンティフェロン(R) TBゴールド検査成績比較
要旨 : [目的]2013年に国内で発生したクォンティフェロン(R) TBゴールド (QFT-3G) 専用採血管内へのエンドトキシン (ET) 混入による偽陽性事案を受け, 事案前後でのQFT-3G検査成績の差異を検討すること. [方法]2010年9月~2015年4月, 山形県において接触者健康診断の目的で4,258人に実施したQFT-3G検査について, ET混入事案前の2,488検体と事案後 (品質改善対策実施後) の1,770検体に分けて成績を比較した. [結果]ET混入事案前に比べ事案後の群において陰性コントロール値が有意に低い傾向を示した (P<0.0005). 陽性コントロール...
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Published in | 結核 Vol. 91; no. 2; pp. 49 - 52 |
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Main Authors | , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本結核病学会
15.02.2016
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Summary: | 要旨 : [目的]2013年に国内で発生したクォンティフェロン(R) TBゴールド (QFT-3G) 専用採血管内へのエンドトキシン (ET) 混入による偽陽性事案を受け, 事案前後でのQFT-3G検査成績の差異を検討すること. [方法]2010年9月~2015年4月, 山形県において接触者健康診断の目的で4,258人に実施したQFT-3G検査について, ET混入事案前の2,488検体と事案後 (品質改善対策実施後) の1,770検体に分けて成績を比較した. [結果]ET混入事案前に比べ事案後の群において陰性コントロール値が有意に低い傾向を示した (P<0.0005). 陽性コントロール値が算出上限 (10IU/ml) を超えた検体の割合は, ET混入事案前は96.8%であったのに対し, 事案後は87.8%と有意に減少した (P<0.0005). 判定保留は, 事案前が6.6%であったのに対し, 事案後は3.2%と大きく減少した. [考察]ET混入事案前後で, 採血管へのET混入量の差に起因すると考えられるQFT-3G検査成績の差異が見出された. 本検討から, 事案後ではQFT専用採血管内のET混入量が低く管理されているものと推察された. |
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ISSN: | 0022-9776 |