加速度計を内蔵したメガネ型ウェアラブルセンサーとモーションキャプチャーによるデータとの相関性について - ランニングフォーム異常の早期発見にむけて

「要旨」ランニングフォームの異常はスポーツ外傷・障害につながることが知られている. また, 効率のよいランニングフォームは障害予防と合わせて, パフォーマンス向上につながる. ランニングフォームの解析は3次元モーションキャプチャーが用いられることが多いが, 設備の整った研究施設内での実施に限られる. それに対し, アスリートが軽量のセンサーを常時装着することができれば, ランニングフォームの異常にすばやく気が付くことができ, スポーツ障害予防につながる可能性がある. そこで本研究では, 新開発の加速度計を内蔵したメガネ型ウェアラブルセンサーで検出したデータと, 3次元モーションキャプチャーで検...

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Published in日本臨床スポーツ医学会誌 Vol. 26; no. 3; pp. 423 - 430
Main Authors 木畑実麻, 橋本健史, 勝川史憲
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本臨床スポーツ医学会 30.08.2018
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ISSN1346-4159

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Summary:「要旨」ランニングフォームの異常はスポーツ外傷・障害につながることが知られている. また, 効率のよいランニングフォームは障害予防と合わせて, パフォーマンス向上につながる. ランニングフォームの解析は3次元モーションキャプチャーが用いられることが多いが, 設備の整った研究施設内での実施に限られる. それに対し, アスリートが軽量のセンサーを常時装着することができれば, ランニングフォームの異常にすばやく気が付くことができ, スポーツ障害予防につながる可能性がある. そこで本研究では, 新開発の加速度計を内蔵したメガネ型ウェアラブルセンサーで検出したデータと, 3次元モーションキャプチャーで検出したデータがアスリートのランニング中において相関するかどうかを調べた. 被験者10名にメガネ型ウェアラブルセンサーの装着及び赤外線反射マーカーを貼付し室内トレッドミルにおいて, 1分間の走行(時速10.8km)を3回行わせた. その結果, ランニング時において, メガネ型ウェアラブルセンサーによる前後方向および内外側方向の加速度データは, 3次元モーションキャプチャーで検出した胸郭軸の傾きの変化のデータと正の相関関係を示した.
ISSN:1346-4159