グループ学習中における教師のモニタリングとサポート 小学5年生社会科の調べ学習における事例的検討

本研究はグループ学習中における教師のモニタリングとサポートの特徴について,小学校5年生1学級における社会科の調べ学習の授業観察および教師への再生刺激インタビューにより事例的に検討した.教師にはウェアラブルカメラを装着してもらい,教師の視野からの授業映像の収集を行った.分析の結果,単元の前半では児童の学習への参加状況や学習者像を掴むために俯瞰的なモニタリングを行っていることが示された.内容面へのモニタリングは,「進行表」というツールを基に行っており,サポートについても進行表を媒介して行っていた.また,軌道に乗せたいという想いから,数多くまたは長めの教師から関与するサポートを提供していた.単元の後...

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Published in日本教育工学会論文誌 Vol. 42; no. 3; pp. 283 - 296
Main Author 児玉, 佳一
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本教育工学会 20.01.2019
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Summary:本研究はグループ学習中における教師のモニタリングとサポートの特徴について,小学校5年生1学級における社会科の調べ学習の授業観察および教師への再生刺激インタビューにより事例的に検討した.教師にはウェアラブルカメラを装着してもらい,教師の視野からの授業映像の収集を行った.分析の結果,単元の前半では児童の学習への参加状況や学習者像を掴むために俯瞰的なモニタリングを行っていることが示された.内容面へのモニタリングは,「進行表」というツールを基に行っており,サポートについても進行表を媒介して行っていた.また,軌道に乗せたいという想いから,数多くまたは長めの教師から関与するサポートを提供していた.単元の後半では,リソースの配分に意識を向けて,グループ間差を捉えようとモニタリングを行っていた.また,軌道に乗ってきたという心的余裕から,サポートをしながら他グループへのモニタリングを行う様子も見られた.
ISSN:1349-8290
2189-6453
DOI:10.15077/jjet.42075