慢性気管支喘息に対する Beclomethasone dipropionate の長期吸入療法の有用性 -至適投与量・至適投与期間の検討
軽~中等症の成人慢性気管支喘息に対するプロピオン酸ベクロメタゾン (BDP) の至適な投与量, 投与期間を検討するため, BDP非投与 (I群), BDP450μg/日吸入(II群), 900μg/日吸入 (III群) の3群にて26週間投与を行い, 症状・呼吸機能・気道過敏性を指標に評価を行った. 発作, 治療点数においてはIII群の効果が高く, 12週以降においても他剤減量効果がみられた. II, III群とも2週目に%PEFが有意に改善したが, 6週以降の改善はみられなかった. BDP投与前の%PEFが80%未満の症例ではIII群のみに有意な改善がみられた. %VC, FEV1.0, P...
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Published in | 日本胸部疾患学会雑誌 Vol. 33; no. 9; pp. 956 - 965 |
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Main Authors | , , |
Format | Journal Article |
Language | English Japanese |
Published |
社団法人 日本呼吸器学会
25.09.1995
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Subjects | |
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ISSN | 0301-1542 1883-471X |
DOI | 10.11389/jjrs1963.33.956 |
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Summary: | 軽~中等症の成人慢性気管支喘息に対するプロピオン酸ベクロメタゾン (BDP) の至適な投与量, 投与期間を検討するため, BDP非投与 (I群), BDP450μg/日吸入(II群), 900μg/日吸入 (III群) の3群にて26週間投与を行い, 症状・呼吸機能・気道過敏性を指標に評価を行った. 発作, 治療点数においてはIII群の効果が高く, 12週以降においても他剤減量効果がみられた. II, III群とも2週目に%PEFが有意に改善したが, 6週以降の改善はみられなかった. BDP投与前の%PEFが80%未満の症例ではIII群のみに有意な改善がみられた. %VC, FEV1.0, PD20についてはIII群で顕著な改善を認めたが, 前二者は13週以降では改善がみられなかった. また, III群において副腎機能抑制はみられなかった. 以上より軽~中等度に対し, 初期投与量としてBDP900μg/日が有用であること, また3ヵ月毎の投与量見直しは不可欠であると考えられた. |
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ISSN: | 0301-1542 1883-471X |
DOI: | 10.11389/jjrs1963.33.956 |