COBE自己血回収システムを用いた自己血小板濃厚血漿の採血法について
心臓外科の分野において,自己血採取の試みは現在各施設で積極的に行われている。そこで,体外循環前に自己血の成分採血をCOBE社製自己血回収装置を使用して行った。現在,COBE社製の市販のシステムでは,血液を採血バッグに採取してから処理する間接処理法で,成分採血を行っている。そこで今回,回路を工夫し患者血液採血を直接採血処理法で行い,血小板濃厚血漿の分離採血を行うことで,処理の簡略化,操作性の向上をはかった。その結果,体外循環前の補液量の増加がみられたが,血小板濃厚血漿は平均392ml(16%),日赤血小板製剤の6単位に相当する血小板濃厚血漿が採取できた。更に,体外循環終了後,血小板濃厚血漿を返血...
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Published in | 体外循環技術 Vol. 24; no. 1; pp. 67 - 71 |
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Main Authors | , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本体外循環技術医学会
25.11.1997
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Subjects | |
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ISSN | 0912-2664 1884-5452 |
DOI | 10.7130/hokkaidoshakai.24.67 |
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Summary: | 心臓外科の分野において,自己血採取の試みは現在各施設で積極的に行われている。そこで,体外循環前に自己血の成分採血をCOBE社製自己血回収装置を使用して行った。現在,COBE社製の市販のシステムでは,血液を採血バッグに採取してから処理する間接処理法で,成分採血を行っている。そこで今回,回路を工夫し患者血液採血を直接採血処理法で行い,血小板濃厚血漿の分離採血を行うことで,処理の簡略化,操作性の向上をはかった。その結果,体外循環前の補液量の増加がみられたが,血小板濃厚血漿は平均392ml(16%),日赤血小板製剤の6単位に相当する血小板濃厚血漿が採取できた。更に,体外循環終了後,血小板濃厚血漿を返血した結果,術後の出血量・輸血量を軽減化できた。 |
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ISSN: | 0912-2664 1884-5452 |
DOI: | 10.7130/hokkaidoshakai.24.67 |