保育者集団がリフレクションにおいて本質的な諸相への気づきに至る過程 アクションリサーチによる縦断的検討を通して

本研究では,園内研修におけるリフレクションに注目し,保育者集団はどのようなリフレクションの過程を経て,本質的な諸相への気づきに至るのかを,コルトハーヘンのALACTモデルを参照に検討した。その結果,課題意識を持って保育を行うこと,同僚と語り合う経験ができること,見方・認識の再構築に迫る問いが生まれることにより,本質的な諸相への気づきに至ること,そうして得られた本質的な諸相への気づきは保育者の行為を裏付け,手応えになることが分かった。それらの実現のためには,ミドルリーダー的役割を担う者による研修のデザイン,そういった存在が正統的に発生するような状況が重要であることも示唆された。...

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Published in保育学研究 Vol. 60; no. 2; pp. 57 - 68
Main Authors 片岡, 今日子, 松井, 剛太
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本保育学会 2022
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ISSN1340-9808
2424-1679
DOI10.20617/reccej.60.2_57

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Summary:本研究では,園内研修におけるリフレクションに注目し,保育者集団はどのようなリフレクションの過程を経て,本質的な諸相への気づきに至るのかを,コルトハーヘンのALACTモデルを参照に検討した。その結果,課題意識を持って保育を行うこと,同僚と語り合う経験ができること,見方・認識の再構築に迫る問いが生まれることにより,本質的な諸相への気づきに至ること,そうして得られた本質的な諸相への気づきは保育者の行為を裏付け,手応えになることが分かった。それらの実現のためには,ミドルリーダー的役割を担う者による研修のデザイン,そういった存在が正統的に発生するような状況が重要であることも示唆された。
ISSN:1340-9808
2424-1679
DOI:10.20617/reccej.60.2_57