看護師に対する卒前および現任専門職連携教育(IPE)の有効性の検証 専門職連携実践(IPW)に関するアンケート調査による検討
【目的】大学附属病院の看護師のアンケート調査から,専門職連携実践(IPW)に対する卒前および現任専門職連携教育(IPE)の有効性とその課題を明確にすることを目的とした。【方法】A大学附属病院の看護師2,625名に対し,基本的属性,IPEを受けた経験,「専門職連携実践のためのコア・コンピテンシー」を参考に作成した「チーム医療のコンピテンシー(38項目)」における「必要性の認識」と「実践状況」の自己評価(4段階)などについてアンケート調査を行った。【結果】分析対象は1,791名(68.3%)で,「必要性の認識」が「実践状況」に比較して平均点数が高かった。卒前IPEを受けた群では「実践状況」の「価値...
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Published in | 日本保健医療福祉連携教育学会学術誌・保健医療福祉連携 Vol. 10; no. 2; pp. 128 - 137 |
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Main Authors | , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本保健医療福祉連携教育学会
2017
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Subjects | |
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ISSN | 1883-6380 2434-4842 |
DOI | 10.32217/jaipe.10.2_128 |
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Summary: | 【目的】大学附属病院の看護師のアンケート調査から,専門職連携実践(IPW)に対する卒前および現任専門職連携教育(IPE)の有効性とその課題を明確にすることを目的とした。【方法】A大学附属病院の看護師2,625名に対し,基本的属性,IPEを受けた経験,「専門職連携実践のためのコア・コンピテンシー」を参考に作成した「チーム医療のコンピテンシー(38項目)」における「必要性の認識」と「実践状況」の自己評価(4段階)などについてアンケート調査を行った。【結果】分析対象は1,791名(68.3%)で,「必要性の認識」が「実践状況」に比較して平均点数が高かった。卒前IPEを受けた群では「実践状況」の「価値観/倫理」のカテゴリーで,現任IPEを受けた群ではさらに「役割/責任」「コミュニケーション」「チームワーク」のカテゴリーでもIPEを受けていない群に比較し,平均点数が有意に高かった。また,卒前IPEのみよりも現任IPEのみ,あるいは両者を受けた群の「実践状況」が有意に高かった。【考案・結論】IPW実践の促進には,卒前教育から現任教育まで継続したIPEが必要であると思われるが,改善すべき課題もあることが示唆された。 |
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ISSN: | 1883-6380 2434-4842 |
DOI: | 10.32217/jaipe.10.2_128 |