嚥下能力と汎用機器より求めた嚥下音周波数特徴量との関係

実用的な嚥下評価機器の開発を視野に入れ、嚥下能力と、汎用の頸部装着型マイクロフォンとスマートフォンで録音した嚥下音の周波数特徴量との関係を明らかにすることを目的とした。入院患者33名に改訂水飲みテスト(MWST)、および反復唾液嚥下テスト(RSST)を実施し、評点により嚥下能力の低下群と正常群にそれぞれ分けた。MWST時の咽頭音のうち最大音量部中心の2秒間を嚥下音とし、その振幅スペクトルからスペクトル重心、スペクトル分散、スペクトル平坦度、ピーク周波数を算出した。RSSTの高帯域のスペクトル分散、スペクトル平坦度、ピーク周波数と、RSSTの全帯域のスペクトル分散で群間に有意差を認めた。汎用機器...

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Published inリハビリテーション・エンジニアリング Vol. 40; no. 3; pp. 163 - 173
Main Authors 村岡 慶裕, 山口 高史, 池田 友記
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本リハビリテーション工学協会 01.08.2025
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ISSN1342-3444
2433-748X
DOI10.24691/resja.40.3_163

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Summary:実用的な嚥下評価機器の開発を視野に入れ、嚥下能力と、汎用の頸部装着型マイクロフォンとスマートフォンで録音した嚥下音の周波数特徴量との関係を明らかにすることを目的とした。入院患者33名に改訂水飲みテスト(MWST)、および反復唾液嚥下テスト(RSST)を実施し、評点により嚥下能力の低下群と正常群にそれぞれ分けた。MWST時の咽頭音のうち最大音量部中心の2秒間を嚥下音とし、その振幅スペクトルからスペクトル重心、スペクトル分散、スペクトル平坦度、ピーク周波数を算出した。RSSTの高帯域のスペクトル分散、スペクトル平坦度、ピーク周波数と、RSSTの全帯域のスペクトル分散で群間に有意差を認めた。汎用機器を用いても、検査によっては周波数特徴量に有意差を認めることが示唆された。
ISSN:1342-3444
2433-748X
DOI:10.24691/resja.40.3_163