療養型リハビリテーション病棟におけるNutrition Support Teamによる栄養管理の有用性

入院中の慢性期リハビリテーション患者51例を対象として, NST活動による栄養管理の改善効果をNST活動の開始時と6ヵ月後において比較検討した. 6ヵ月後に有意な改善が認められたのはbody mass index, 上腕周囲長, プレアルブミン, トランスフェリンおよびヘモグロビンにおいてであった. また, エネルギー摂取量も6ヵ月後には適正化され, 全体に対する低アルブミン血症, 低体重, 肥満および貧血の発生頻度は減少した. さらに, 褥瘡の治癒や改善が得られ, 誤嚥性肺炎と発熱の発生率は減少した. これらの結果から, 慢性期リハビリテーション患者におけるNST活動による栄養管理の有用性が...

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Published in医療 Vol. 59; no. 6; pp. 300 - 305
Main Authors 小原 仁, 栗原裕子, 土肥 守
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 国立医療学会 20.06.2005
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ISSN0021-1699

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Summary:入院中の慢性期リハビリテーション患者51例を対象として, NST活動による栄養管理の改善効果をNST活動の開始時と6ヵ月後において比較検討した. 6ヵ月後に有意な改善が認められたのはbody mass index, 上腕周囲長, プレアルブミン, トランスフェリンおよびヘモグロビンにおいてであった. また, エネルギー摂取量も6ヵ月後には適正化され, 全体に対する低アルブミン血症, 低体重, 肥満および貧血の発生頻度は減少した. さらに, 褥瘡の治癒や改善が得られ, 誤嚥性肺炎と発熱の発生率は減少した. これらの結果から, 慢性期リハビリテーション患者におけるNST活動による栄養管理の有用性が示唆された.
ISSN:0021-1699