超厚合板鋼板挿入ドリフトピン接合部の構造特性(第2報) ドリフトピン本数4本または6本の場合における低減係数の知見の蓄積

木質構造において,複数本の曲げ降伏型接合具を1列に配置した接合部では,その耐力は単位接合部耐力を単純に足し合わせた値とならず,低減係数を考慮する必要がある。超厚合板は製材や集成材,直交集成板とは材料特性が異なるため,それらを対象に提案されている低減係数をそのまま超厚合板接合部に適用できるかの知見は得られておらず,また,既往規準とは異なる低減係数を持ち得る可能性もある。さらに,低減係数は接合具を1列に配置することを前提に規準が定められているが,超厚合板の接合部では行列状にも接合具が配置されることが想定されるため,その様な配置における低減係数を整備する必要もある。そこで,接合具本数を4本または6本...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in木材学会誌 Vol. 71; no. 3; pp. 127 - 136
Main Authors 練子 祐介, 渋沢 龍也, 青木 謙治
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本木材学会 25.07.2025
Online AccessGet full text
ISSN0021-4795
1880-7577
DOI10.2488/jwrs.71.127

Cover

Loading…
More Information
Summary:木質構造において,複数本の曲げ降伏型接合具を1列に配置した接合部では,その耐力は単位接合部耐力を単純に足し合わせた値とならず,低減係数を考慮する必要がある。超厚合板は製材や集成材,直交集成板とは材料特性が異なるため,それらを対象に提案されている低減係数をそのまま超厚合板接合部に適用できるかの知見は得られておらず,また,既往規準とは異なる低減係数を持ち得る可能性もある。さらに,低減係数は接合具を1列に配置することを前提に規準が定められているが,超厚合板の接合部では行列状にも接合具が配置されることが想定されるため,その様な配置における低減係数を整備する必要もある。そこで,接合具本数を4本または6本とし,接合具配置を1列配置と行列配置とした実験結果を考察することにより,超厚合板の接合部に適した低減係数の知見の蓄積を行った。その結果,本研究の範囲内では低減係数が1.0となることが確認された。
ISSN:0021-4795
1880-7577
DOI:10.2488/jwrs.71.127