子どもの自然・生活体験の蓄積と社会的スキルの発達 野外活動・自然・家事体験からの分析

子どもの様々な体験活動が子どもの成長にどのような影響をもたらすかについて,学力や人格形成等との関連が多く論じられ,体験活動が子どもの心身の発達に深く影響を及ぼすことが示唆されてきた。現在様々な状況により,保育所・幼稚園を含む学校等で,いわゆる行事と呼ばれる体験活動が減少していることが問題となっている。また家庭においては経済的な格差のため,体験活動の量に格差が生じていることとなどが指摘されている。近年,若者の社会人として活躍する時に必要とされる社会的スキルの低下も指摘されており,幼少期の体験活動が社会的スキルの発達にどのような関係があるのかを改めて検証することは意義のあることと考えた。本研究では...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in児童学研究 Vol. 46; pp. 6 - 12
Main Author 増田, 啓子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本家政学会児童学部会 15.03.2022
Subjects
Online AccessGet full text
ISSN2434-4508
2436-567X
DOI10.50990/jchild.46.0_6

Cover

More Information
Summary:子どもの様々な体験活動が子どもの成長にどのような影響をもたらすかについて,学力や人格形成等との関連が多く論じられ,体験活動が子どもの心身の発達に深く影響を及ぼすことが示唆されてきた。現在様々な状況により,保育所・幼稚園を含む学校等で,いわゆる行事と呼ばれる体験活動が減少していることが問題となっている。また家庭においては経済的な格差のため,体験活動の量に格差が生じていることとなどが指摘されている。近年,若者の社会人として活躍する時に必要とされる社会的スキルの低下も指摘されており,幼少期の体験活動が社会的スキルの発達にどのような関係があるのかを改めて検証することは意義のあることと考えた。本研究では,体験活動の多寡が社会的スキルの発達に関連があるかに焦点を置き検討することを目的とする。静岡県内の大学に在籍する学生を調査対象とし,自然・生活体験の多寡と社会的スキルの自己評価について調査した結果,年少期に経験した体験活動と,社会性の発達との関連を分析した結果,有意な関連性がみられた。
ISSN:2434-4508
2436-567X
DOI:10.50990/jchild.46.0_6