日本における国際ビジネス研究の進展と課題 過去、現在、そして未来へ
日本における国際ビジネス研究は、1960年代後半から始まり、現在まで約60年の歴史を有している。それはその研究で先行していた欧米の優れた理論の紹介と摂取からスタートしたが、その後日本企業の国際化や多国籍化に伴って日系多国籍企業を研究対象にし、さらにグローバル時代に入り、広範な分野にわたる多種多様な課題を研究し、多くの貴重な研究成果を蓄積してきている。しかしながら、近年では地球規模の出来事や変化が生起しており、それに対応して世界の企業も大きく変貌を遂げつつある。また近年世界の学界、とくに欧米の学界も変化してきている。こうしたなか、いま日本の国際ビジネス研究は将来に向けて新たな段階を迎えているよう...
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Published in | 国際ビジネス研究 Vol. 15; no. 2; pp. 49 - 61 |
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Main Author | |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
国際ビジネス研究学会
2023
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ISSN | 1883-5074 2189-5694 |
DOI | 10.15050/jaibs.15.2_49 |
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Summary: | 日本における国際ビジネス研究は、1960年代後半から始まり、現在まで約60年の歴史を有している。それはその研究で先行していた欧米の優れた理論の紹介と摂取からスタートしたが、その後日本企業の国際化や多国籍化に伴って日系多国籍企業を研究対象にし、さらにグローバル時代に入り、広範な分野にわたる多種多様な課題を研究し、多くの貴重な研究成果を蓄積してきている。しかしながら、近年では地球規模の出来事や変化が生起しており、それに対応して世界の企業も大きく変貌を遂げつつある。また近年世界の学界、とくに欧米の学界も変化してきている。こうしたなか、いま日本の国際ビジネス研究は将来に向けて新たな段階を迎えているようにも思われる。本稿は日本における国際ビジネス研究の生成から発展・進展を辿ったうえ、その特徴を明らかにし、そしてこれからの諸課題について議論するものである。 「もし私がより遠くをみることができたとしたら、それは過去の巨人の肩のうえにたったからだ」― アイザック・ニュートン ― |
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ISSN: | 1883-5074 2189-5694 |
DOI: | 10.15050/jaibs.15.2_49 |