遺伝子組換え米の調査に関する考察およびDNA抽出法の検討

「I. はじめに」厚生労働省は平成13年4月1日より, 食品衛生法において遺伝子組換え食品の安全性審査を義務付け, 安全性審査を終えていない遺伝子組換え食品の輸入や販売を禁止した[1, 2]. しかし, 平成19年1月, 中国から輸入された米加工品において遺伝子組換え米の混入が確認され, 廃棄または積戻などの処分がなされた[3]. 中国産遺伝子組換え米は, Bacillus thuringiensis由来の害虫抵抗性Cry1Ac遺伝子を有することからBtコメとも呼ばれるが, 中国産遺伝子組換え米の検査法については, 「安全性未審査の中国産米加工品の検知法について」として通知され[4], 改正を...

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Published in生活衛生 Vol. 55; no. 1; pp. 65 - 78
Main Authors 紀雅美, 村上太郎, 佐藤鮎子, 山野哲夫, 清水充
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 大阪生活衛生協会 2011
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ISSN0582-4176

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Summary:「I. はじめに」厚生労働省は平成13年4月1日より, 食品衛生法において遺伝子組換え食品の安全性審査を義務付け, 安全性審査を終えていない遺伝子組換え食品の輸入や販売を禁止した[1, 2]. しかし, 平成19年1月, 中国から輸入された米加工品において遺伝子組換え米の混入が確認され, 廃棄または積戻などの処分がなされた[3]. 中国産遺伝子組換え米は, Bacillus thuringiensis由来の害虫抵抗性Cry1Ac遺伝子を有することからBtコメとも呼ばれるが, 中国産遺伝子組換え米の検査法については, 「安全性未審査の中国産米加工品の検知法について」として通知され[4], 改正を経て現在に至っている(以下, 通知法とする). 我々は平成21年度大阪市食品衛生監視指導計画に基づき, 平成22年3月に大阪市で流通する輸入米加工品30検体(ビーフン12検体, ライスペーパー8検体, フォー4検体, パスタ2検体, 菓子2検体, マカロニ1検体, ヌードル1検体)においてBtコメ混入の有無を調査した.
ISSN:0582-4176