当院にて開発した腰部軟性装具ライーブフィット(R)(RF)の有用性について
要旨:軟性装具は腹圧を持続的に上昇させることで, 脊柱の支持性を増す目的がある. われわれは, 上腹部, 下腹部両方のより広い面で腹壁に圧を掛けうる装具を開発した. 従来の1枚ベルトのコルセット(以下D)と, 当院で開発したライーブフィット(R)(竹虎, 日本), (以下RF)でベルトに掛かる圧を測定し検討を行った. 対象は健常成人男性8例, 女性10例に行い, 対象者に対しD, RFの両方を装着し圧を測定した. RFは骨盤帯と腹部帯のそれぞれでDと同様に腹壁に対し圧を掛けることができ, BMI25以上の肥満者は優位に高い圧が腹部帯および骨盤帯にも掛かっていた. RFは, Dに比較し広い範囲で...
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Published in | 日本腰痛学会雑誌 Vol. 14; no. 1; pp. 159 - 163 |
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Main Authors | , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本腰痛学会
30.10.2008
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Summary: | 要旨:軟性装具は腹圧を持続的に上昇させることで, 脊柱の支持性を増す目的がある. われわれは, 上腹部, 下腹部両方のより広い面で腹壁に圧を掛けうる装具を開発した. 従来の1枚ベルトのコルセット(以下D)と, 当院で開発したライーブフィット(R)(竹虎, 日本), (以下RF)でベルトに掛かる圧を測定し検討を行った. 対象は健常成人男性8例, 女性10例に行い, 対象者に対しD, RFの両方を装着し圧を測定した. RFは骨盤帯と腹部帯のそれぞれでDと同様に腹壁に対し圧を掛けることができ, BMI25以上の肥満者は優位に高い圧が腹部帯および骨盤帯にも掛かっていた. RFは, Dに比較し広い範囲で腹壁に対して圧を掛けることができており, 腹圧上昇の程度が同様である場合, 装着者に対し負担の少ないものと考えた. 特に腰痛をきたしやすい腹部が突出した肥満者の場合, 下腹部にもベルトを巻くことによって, 1枚ベルトのようにベルトが上にずれあがることが少ないのではないかと考えた. |
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ISSN: | 1345-9074 |