高齢入院患者の血清銅/亜鉛比の検討

高齢入院患者では血清亜鉛(Zn)値が軽度低いことが多い. 血清銅(Cu)は経腸流動食例では使用する半消化態経腸流動食のCu含量により, 低値から高値まで幅広く, 経口摂食例では正常値以上が多い. そこで経腸流動食例と経口摂食例について血清Cu/Zn比を調べた. また, 経口摂食例の特殊病態について血清Cu/Zn比を観察したので報告する. 対象および方法 脳血管障害が大部分(脳梗塞90%, 脳出血16%など)である548例(男性203, 女性345)が対象である. このうち経腸流動食が396例(男性143, 女性253)で, 経口摂食例が152例(男性60, 女性92)であった. 症例の血清Cu...

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Published inBIOMEDICAL RESEARCH ON TRACE ELEMENTS Vol. 16; no. 3; pp. 258 - 260
Main Author 齊藤昇
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本微量元素学会 2005
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Summary:高齢入院患者では血清亜鉛(Zn)値が軽度低いことが多い. 血清銅(Cu)は経腸流動食例では使用する半消化態経腸流動食のCu含量により, 低値から高値まで幅広く, 経口摂食例では正常値以上が多い. そこで経腸流動食例と経口摂食例について血清Cu/Zn比を調べた. また, 経口摂食例の特殊病態について血清Cu/Zn比を観察したので報告する. 対象および方法 脳血管障害が大部分(脳梗塞90%, 脳出血16%など)である548例(男性203, 女性345)が対象である. このうち経腸流動食が396例(男性143, 女性253)で, 経口摂食例が152例(男性60, 女性92)であった. 症例の血清Cu値を10μg/dlごとに区分けし, 経腸流動食例で1-10μg/dl, 11-20μg/dl, 21-30μg/dl, 31-40μg/dl, 41-50μg/dl, 51-60μg/dl, 61-70μg/dl, 71-80μg/dl, 81-90μg/dl, 91-100/dl, 101-110μg/dl, 111-120μg/dl, 121-130μg/dl, ≧131μg/dlとした. 経口摂食例は81-90μg/dl, 91-100μg/dl, 101-110μg/dl, 111-120μg/dl, 121-130μg/dl, ≧131μg/dlであった.
ISSN:0916-717X