日本のアミノ酸系医薬品開発 50 年の変遷(5)─コラーゲンの医療に関わる研究と医療機器販売の経緯

目的:これまで報告してきた日本のアミノ酸系医薬品開発 50 年の変遷の一環として,医療機器分野におけるコラーゲンの研究経緯とコラーゲン由来の医療機器製品の開発の変遷を調べる.方法:独立行政法人 医薬品医療機器総合機構(PMDA)の医療機器情報検索サイト,添付文書および文献を用いて調査した.結果と結論:1930 年代以降のコラーゲンの構造に関する研究成果が基になり,1960 年,日本の研究者はペプシンによる水可溶性を発見した.それ以来,1970 年代から 2020 年代の間に,日本において 30 品目以上のコラーゲン製品が開発,上市された.近年では iPS 細胞などの幹細胞から細胞を分化する際の...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in薬史学雑誌 Vol. 60; no. 1; pp. 40 - 47
Main Authors 小倉 孝之, 荒井 裕美子, 松本 和男, 山本 卓司
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本薬史学会 30.06.2025
Subjects
Online AccessGet full text
ISSN0285-2314
2435-7529
DOI10.34531/jjhp.60.1_40

Cover

More Information
Summary:目的:これまで報告してきた日本のアミノ酸系医薬品開発 50 年の変遷の一環として,医療機器分野におけるコラーゲンの研究経緯とコラーゲン由来の医療機器製品の開発の変遷を調べる.方法:独立行政法人 医薬品医療機器総合機構(PMDA)の医療機器情報検索サイト,添付文書および文献を用いて調査した.結果と結論:1930 年代以降のコラーゲンの構造に関する研究成果が基になり,1960 年,日本の研究者はペプシンによる水可溶性を発見した.それ以来,1970 年代から 2020 年代の間に,日本において 30 品目以上のコラーゲン製品が開発,上市された.近年では iPS 細胞などの幹細胞から細胞を分化する際の足場や,細胞移植のキャリアとしても応用されている.
ISSN:0285-2314
2435-7529
DOI:10.34531/jjhp.60.1_40